「古代出雲」を読みました。水木しげるさんの漫画です。水木さんが出雲方面のご出身であることは「ゲゲゲの女房」で知っていましたが、「出雲」にこれほど造詣が深いとは驚きでした。オロチ退治の後の須賀神社の逸話の絵が素晴らしい、「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠めに 八重垣作ろ その八重垣を」のうたがはじめて素直によめました。出雲大社の永久の斎主は「アメノホヒ」の子孫がつとめることになったそうです。「アメノホヒ」はスサノヲとアマテラスの誓約(うけい)で生まれた二番目の男神です。ということは、スサノヲの子孫である「オオクニヌシ」と血縁です。「国譲りはきれいごとではなく、ヤマトと出雲は激しく争い、出雲が敗れ、政事はヤマトに祭祀は出雲にという風に妥協したのではないか」という水木さんの説は大いに頷けます。素晴らしい本です。
- 作者: 水木しげる
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/03/24
- メディア: 単行本
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