「愚か者」を読みました。前回の「イスラム教再考」が面白かったので、飯山陽さんの本をもう一冊読みました。彼女のYouTubeも拝見し、知的な優れた人物が嫌がらせに苦しみながらも闘う姿に共感しました。
この本では、中東や国際問題に対する鋭い洞察が描かれており、「先人の努力と血と汗の結果を食い潰している現代」に関する考察が印象的でした。また、赤軍派と連合赤軍、日本赤軍の違いについて新たな知識を得ました。重信房子がただのテロリストなのに、なぜ毎日新聞が彼女を褒め称えるのかも理解できました。
この本は多くの人にとって考えさせられる内容が詰まっています。備忘します。
権威とすべき対象がスンニ派の場合ムハマド1人しかいないのに対して、シーア派にはたくさんいるということです。ページ20
サウジアラビアとイスラム過激組織イスラム国はスンニ派の国組織ですこれはいくらなんでもまずいでしょう、だってサウジアラビアっていう国とイスラム過激派テロ組織を横並びにして、あいつらは共にスンニ派のやつだと言っているわけだから。ページ24
朝日の場合は、過去の日本市場の外国との戦いは全て間違いだったと批判することによって、自分だけがで歴史の正しい側に立とうとしているんです。戦いは悪だ、話し合いは正義だという朝日イズムこそ歴史に通底する正しい価値観などということにしたい。そのためには歴史の修正も厭わない。ページ83
1人として取り残してはいけないとか言う人がいるけど、誰1人取り残さないためにはどうしたらいいかと言えば、論理的には何もしないということしかありえない。どんな決定をしても、必ずそれに反発する人や、悲しんだり苦しんだりする人がいるからです。では何もしないとどうなるか。1億2000万人全員が不利益を被ることになります。ページ95
だから、性の多様性と男女平等という相矛盾することを同時進行でやっても混乱するだけです。朝日新聞はそうやって社会が混乱するのを見て大喜びしているんでしょうけど、政治家と健全な国民の皆さんには、そのことをよく考えていただきたいと、思うわけでございます。ページ147
戦力を全て放棄して戦わない国になることこそ、日本の防衛力であると印象捜査を図る知識人、著名人たちは自分たちの思惑が外れそうなので、慌てているのではないでしょうか。ページ254
「重信房子人間一人ひとりとは必ずチャンネルを合わせられる」…私はこの新聞の見出しの事体がオルグであると、つまり毎日は重信さこのオルグに加担しているんだと考えました。ページ205
当時の政治と社会状況があまりにもひどかったから、俺は活動せざるを得なかった。あなたも同じですよね、と語りかけています。時代が悪い、政府が悪い、権力は常に腐敗している、反権力は絶対的に正義であるというのは左翼活動家に共通したスタンスです。それを共有しているのは重信さんであり…毎日新聞なわけ。ページ208
最初から80億人を見ていないとやはり差が付きますという河野さんの考え方、世界を目指せという掛け声こそ、むしろ西洋コンプレックスにとらわれていた古臭い時代の残滓のような気がします。藤井風を知らないという方、お聞きになると新鮮な驚きがあると思います。新しい世界の扉を開くみたいな感じが味わえて、楽しくなるはず。お勧めです。ページ247