先日、『好きなことだけで生きる』という本を読みました。著者は日本在住のフランス人女性ジャーナリスト。NHKで5年間フランス語を教えていた経験があり、フランス政府から勲章も受けているという経歴の持ち主です。

本書は非常に軽い読み心地で、特に深く構えずにサラッと読むことができました。テーマは「女性の生き方」に焦点を当てており、自由に、リベラルに生きたい女性たちに響く内容だと思います。ファッションや食事といった、私にとってはそれほど重要ではないテーマも多く取り上げられており、正直なところ考え方はやや浅めに感じられました。

ですが、ところどころ心に残る言葉もありました。いくつか印象的だったフレーズをご紹介します。


自分の人生に責任を持つこと(p.22)

「大事なのは自分で考えること。そして自分が下した決断を誰のせいにもしないこと。」

何気ない一文ですが、「自分で決めたなら、その結果にも責任を持とう」という姿勢は、当たり前のようでいてなかなかできないこと。改めて考えさせられました。


予定のない日の贅沢さ(p.24)

「“今日は1日暇でやることがないからつまらないわ”なんて言わないで。予定のない日は自分と向き合い、自分を愛する最高に贅沢な時間。有意義に過ごさなくては!」

この一文には共感しました。忙しさに追われがちな日々の中で、「暇」をネガティブにとらえるのではなく、自分と向き合うチャンスと捉える視点は大切ですね。


今、この瞬間を生きる(p.52)

「将来のために我慢するという考え方をしません。人間は次の瞬間、どうなっているか分かりません。今この瞬間を濃密に生きなければいけません。」

これは少し極端に感じる部分もありますが、「未来のために今を犠牲にしすぎない」というメッセージには一理あると感じました。バランスが大事ですね。


好きを見つけること(p.54)

「心がモヤモヤするなら、自分が何を好きかわからなくなっているのかもしれません。好きがわかれば、心が素直に喜び、正直になれる。」

「好きなこと」は、思っている以上に心の状態に大きく影響を与えるのかもしれません。自分の「好き」と向き合う時間を持つこと、意識したいと思いました。


デジタルから離れて「今」に戻る(p.92)

「料理ができたらすぐ食べたほうがいいのに。アップしているうちにおいしい料理が冷めてしまうわ。」

SNS全盛の時代において、ハッとさせられる言葉です。「今ここ」の感覚を大切にしたいものですね。


年齢を重ねて得る自信(p.227)

「好きなことをすると、だんだん自分のことが好きになり、自信につながります。」

年齢とともに「こうあるべき」に縛られがちですが、自分の好きに正直になることが、結局は一番強くなれる道かもしれません。


感想まとめ

『好きなことだけで生きる』は、深い哲学書でも、強烈な啓発書でもありません。でも、ふと立ち止まり、自分の生き方を振り返るきっかけにはなるかもしれません。

日々の暮らしにちょっと疲れたとき、気軽に読める一冊として、リベラルで自由を求める女性たちには特におすすめかもしれません。

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