「人質の朗読会」久々に現代小説を読みました。
地球の裏側で身代金目当てのゲリラにより8人の日本人が人質になり、手持ち無沙汰の折、人質同士で各々自らの過去を朗読する話です。現地の兵士の話も加え9話のオムニバス形式です。話は完結していますが、「そしてゲリラの人質になり、ダイナマイトで殺される」という風に読みました。特に第四夜「冬眠中のヤマネ」がいい、とても切ない小説です。
作者の小川洋子さんは芥川賞受賞作家で、映画「博士の愛した数式」の原作者です。とても美しい文章です。
- 作者: 小川洋子
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2011/02
- メディア: 単行本
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