昔、国道6号線沿いに住んでいました、今から20年以上前の話です。最近車で通過したところ、国道沿いの店がほとんど知っている店になっていました。大型ショッピングセンター、コンビニ、ファミレス、大資本に飲み込まれたような街道筋になっていました。のどかな地方なんて幻想にすぎないと「ファスト風土化する日本」は問題提起しています。
…直接的には地方農村部の郊外化を意味する。と同時に、中心市街地の没落をさす。都市部でも農村部でも、地域固有の歴史、伝統、価値観、生活様式を持ったコミュニティが崩壊し、代わって、ちょうどファストフードのように全国一律の均質な生活が拡大した。それこそがファスト風土なのである…犯罪の多い危険な都市と、のどかで平和な地方。それは幻想だ。ファスト風土化した地方がいま一番危ない…
父母は24時間のショッピングセンターでシフト勤務、車しか移動手段のない子供たち、一緒に食事や会話もできない家庭の現状が社会を崩壊させているという指摘もありました。人口減、格差、不可解な犯罪、何が原因で、何が結果なのか、考えるきっかけを与えてくれる良書だと思います。
日曜日の夜、田舎の生活番組が多く放映されるのはなぜか、ノスタルジーですか?

- 作者: 三浦展
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2004/09
- メディア: 新書
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