フロイトの「エディプス・コンプレックス」という概念をめぐって精神分析の歴史の中で行われた論争を概説した本です。あるエピソードが論に展開し、精神分析学者が「ああでもない、こうでもない」と論じ立てる歴史を辿っています。多分、専門家以外には面白くない本です。備忘します。
エディプス・コンプレックス論争―性をめぐる精神分析史 (講談社選書メチエ)
- 作者: 妙木浩之
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/03
- メディア: 単行本
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…エディプス・コンプレックスというのは、息子が父親を殺して、母親と一緒になりたいという願望についての複合した感情のことであったまさかとかそんなこと本当に無意識に思ってないと多くいるだろう。…エディプス・コンプレックスが論争を呼ぶ理由は、まず性が生物学的なモデルから心理的なモデルの移行において登場するという点、そして第二に個人的な体験の多く性に反映されるためである。ページ238