「相撲のひみつ」を読みました。ビジュアルでわかりやすい相撲観戦の入門書です。東京大学法学部の教授が書いています。東大相撲部の部長でもあるとのこと、趣味が嵩じて、ここまでとは、驚きました。挿絵がよい、知らないことを教えてくれる、素晴らしい解説書です。家の書棚に置いて、テレビ観戦のときに眺める本です。備忘します。
- 作者: 新田一郎,曽根愛
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2010/02/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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現在では、同じ地位でも東方が半枚上、したがって東の横綱が最高位とされています。(p.23)
…その昔、上位の力士は幕をめぐらせた中に控えていたことからきた呼び名ともいわれます。(p.26)
行司にもランクがあります。最高位は「木村庄之助」、次位「式守伊之助」を名乗ることになっており、この二人が「立行事」と呼ばれます。(庄之助は一日に一番しかさばかない)(p.31)
番付の中央、最も上に大きく書かれている「蒙御免」の3文字は「御免を蒙る」と訓みます。これは公儀の許可を得たことを掲げたもの…(p.44)
「すもう」という言葉は「争う」「抵抗する」という意味の動詞「すまふ」に由来する、と考えられています。…古事記に…タケノミカヅチとタメノミナカタの力くらべは、互いに手を取り合って拉ぎ合うものでした。(p.49)
「相撲が国技である」ことは、制度的な根拠があるわけではなく、そう呼びならわされている、ということによります。(p.64)
現代の大相撲では、相手より先に「土俵外の地面に体の一部がつく」か「足の裏以外の体の一部が地面に触れる」かすると、負けになります。…(p.66)