「コモンズ」を読みました。2002年の翻訳です。ネットの話として読めば、10年前の用済みの本ということになります。コモンズとは共有地とも訳され、公園や公道など多数の人々に平等に保有、または享受されるもののことです。インターネット環境もほぼそれにあたるそうです。しかし、この本にはネットだけではない、規制と自由の本質的な議論も書かれています。「ネット滋養の所有権強化は技術革新を殺す」そうで、悪名高いナップスターを擁護しています。ナップスターは違法ではない!と。また、自由が守られるように規制しなければならないというパラドックスに驚くとともに納得しました。内容は結構、難しくて、流し読みでは理解不能の部分も多々ありました。備忘します。
- 作者: ローレンス・レッシグ,山形浩生
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2002/11/30
- メディア: 単行本
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…自由は、人が自由に使って工夫をするための基盤を提供する。それがコモンズだ。コモンズがあることにより、人の各種の発展や繁栄が実現されてきた。そうしたイノベーションを守るためには、コモンズをまもらなきゃいけない。そのためにこそ、自由をまもらなきゃいけない。(p.411)