太宰治「お伽草子」を青空文庫で読みました。「瘤とり」「浦島さん」「カチカチ山」「舌切雀」を太宰治が防空壕の中で娘に語って聞かせるという想定です。子供のお話ではなく大人の解釈をしています。おどろおどろしく、面白い解釈の連続です。例えば「カチカチ山」の狸は中年のスケベ男、兎は処女の女の子に見立てています。うまさに唸りました。以前「走れメロス」で文章のうまさ、構成のうまさに感激しましたが、この「お伽草子」も実に素晴らしい文章、構成です。一読をお奨めします。
- 作者: 太宰治
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/03
- メディア: 文庫
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