自民党の石破茂国務大臣が1月3日「時事放談」で「このまま財政規律が緩んだら、その後はハイパーインフレしかない」と語りました。国債大量買入れと円安による財政ファイナンスを続けて行った後に、ハイパーインフレによる経済混乱の可能性があることを、内閣の重鎮自ら認めた発言です。本書は、小説仕立てで国債暴落をシミュレーションしています。外資系銀行のトレーダーが日銀や世界市場に翻弄される物語になっています。備忘します。
![日本国債暴落―― 「確実に起きる危機」のストーリー 日本国債暴落―― 「確実に起きる危機」のストーリー](http://ecx.images-amazon.com/images/I/61kmmHTJt3L._SL160_.jpg)
- 作者: 桐谷新也
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/10/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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国債暴落に個人ができる対策としては、まずローンの解約。短期的には米ドル、米国債、金(ゴールド)など経済強国の通貨や商品へのシフトがある。しかし長期的には、日本国債暴落は世界経済の破綻に繋がり、安心な逃避先は不明となる。(p.243)
…変動金利でローンを組んでいるのであれば、金利上昇の影響をもろに受けます。もちろん、固定金利であれば、ローンを組んだ時点で金利は固定されますから、問題ありませんが…(p.242)
2019年3月、増税の影響により、景気後退を憂慮した政府は、間接的に日本銀行に追加緩和を要請したが、経済情勢がそれを許さなかった。…円安スパイラルによるインフレが加速していたからである。…(p.244)