― 三好明広さんの仕事に触れて ―
明治製菓時代の後輩・竹内さんから、『成功への道』という本をいただきました。
この本は、さまざまな企業の代表が登場し、それぞれの経営観や成功までの歩みを語る内容です。
一人ひとりの経営者の言葉が誠実で、どのページにも仕事に向き合う姿勢と生き方の哲学が感じられました。
中でも心に残ったのが、塞翁が馬株式会社 代表取締役 三好明広さんの記事でした。
茅ヶ崎市を拠点に、障がい者支援事業を展開されています。
同社では、障がいのある方々が地域の中で安心して暮らせるグループホームの運営、
働く場を提供する就労支援事業を中心に取り組まれています。
社名の「塞翁が馬」は、“人生の出来事は良いことも悪いこともわからない。すべてを前向きに受け止める”という故事に由来しています。
その名の通り、三好さんの経営には「どんな状況も学びに変える」という姿勢が貫かれています。
スタッフの笑顔を大切にし、現場の声を経営に生かし、地域住民や行政とも協力しながら、
“閉じない福祉”“地域に開かれた施設”を目指している点が印象的でした。
短期的な拡大ではなく、地域に根づく持続可能な福祉モデルを目指している三好さんの言葉には、
経営者というより「人の暮らしを支える実践者」としての温かさがにじんでいました。
記事全体から伝わるのは、地道な努力を積み重ねることの大切さ、そして人を信じる力です。
読後、竹内さんのご縁で三好さんと直接お電話でお話しする機会をいただきました。
記事で感じた誠実さそのままの方で、福祉にかける想いと静かな情熱が伝わってきました。
本を通して言葉に出会い、声を通して人に出会う──その流れがとても自然で、
「本は人をつなぐ」という言葉の意味をあらためて感じました。
『成功への道』は、単なる経営者紹介ではなく、
「どう生き、どう働くか」を問いかけてくる一冊です。
一つの出会いが、また次の学びを運んでくれる。
そんな本との縁を、これからも大切にしていきたいと思います。
