「働かざるもの、飢えるべからず」を読みました。子飼弾さんの本です。以前から気になっていた本です。論は理解できますが、実現可能性があるか疑問です。橋下徹さんとか、未来の小泉進二郎さんみたいに強力な政治力家でないとできません。何しろ相続税100%にする、要するに死んだら財産は全て没収という提案ですので。銀行に預けておくとマイナスの利子がつく、という池田信夫さんの論と同じように辻褄は合うのですが、難易度が高いと思います。弾さん、経済に踏み込んで大丈夫かなあ、と思いましたが、何とか自爆は回避しています。備忘します。
働かざるもの、飢えるべからず。 だれのものでもない社会で、だれもが自由に生きる――社会システム2.0 (サンガ新書)
- 作者: 小飼弾
- 出版社/メーカー: サンガ
- 発売日: 2011/12/22
- メディア: 新書
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つまり、特定のお金持ちがよりお金持ちになるのは、みんなが「安くて良いもの」を欲しがった結果です。…お金持ちがよりお金持ちになっているのは、貧乏な人を含めた「みんな」の総意です。特定の人への富の集中は、お金持ちの仕業ではありません。(p.37)
…貧困層ばかり増えてしまう世の中というのは、お金持ちにとっても旨みがない世の中といえます。「いったんお金持ちのところに集まったお金を元に戻すべき」というのは、こういう意味でも正当化されます。(p.72)
…使い切れずに死んでお金が残ったら、国になんとかしてもらう。もし、そういう形でみんなのものにしたくなかったら、生きてるあいだに使い切ってトリクルダウンする方を選ぶ。(p.81)
…一心不乱になにかをし続けられることそのものが報酬であるべき…(p.111)
…幸福の定義を「昨日できなかったことが、今日の自分にはできた」ということにすれば、これはまさに、「幸福だ」といえるのではないか(p.160)
…締め切りが長いといいことはありません。自分に寿命がないことがわかったら、なにもしません。それこそ明日が永遠にあるわけじゃないですか。「明日できることを今日やるな」という意見もあり…締め切りがあるなら、今日できることは明日まで待つ必要はないというのが私の意見です。(p.204)